精液検査のよくあるご質問

こんにちは、培養室です。今回は精液検査についてよくご質問いただくことをお話しさせていただきます。

まず禁欲日数についてお話しさせていただきます。当院で推奨させていただいている日数は2~5日です。禁欲期間が長いと動いていない不動精子が多くなる傾向があるため、長すぎるのもよくありません。また短すぎるとそもそも精子が少ないという傾向があるため当院では2~5日を推奨しています。

当院ではWHOの基準値をもとに精液検査をおこなっております。この基準値は「1年以内に自然妊娠した精液所見のうちの下位5%の所見」をもとに定められています。つまりWHOが定めた基準値は自然妊娠できる最低ラインの基準値となっています。そのため、精液所見はこの基準値を余裕をもって超えていた方が好ましいです。

当院の検査項目は

・精液量

・pH値(酸性度、アルカリ性度)

・粘性(精液の粘り具合)

・運動精子濃度(動いている精子の1mlあたりの濃度)

・総精子濃度(動いているか関わらずの精子の1mlあたりの濃度)

・運動率(動いている精子の割合)

・正常形態率(正常な形をしている精子の割合)

・白血球濃度(白血球の1mlあたりの濃度)

以上の項目を精液検査では行っています。この他にもオプションとなりますが、高度精子機能検査というものがあります。今回はこちらの解説は省かせていただきます。

精液検査のそれぞれの項目の基準値を下回ると以下に診断されます。

精液量が基準値以下→精液減少症

総精子濃度基準値以下→乏精子症

運動率基準値以下→精子無力症

正常形態率基準値以下→奇形精子症

精液検査の基準値を下回った場合、何か治療を行わなければならないわけではありません。ですが赤ちゃんを望まれる場合は検査結果を踏まえて治療方針を変える必要が出てくる場合もあります。

基準値を下回る原因は様々あり、体調不良や薬剤(ステロイドや育毛剤、抗がん物質など)の影響やホルモンの異常、性染色体異常、精索静脈瘤などが挙げられますが大半は原因不明です。

精液検査の結果をより良くするためには運動や食事生活の改善、睡眠時間などの生活習慣の改善を行いストレスを溜めないこと。喫煙や飲酒を控えることや精巣に負担をかけるような行為をしない(サウナ、自転車にあまり乗らないようにすることなど)ことを心がけることで精液検査が改善する可能性があります。また精子はつくられるまで70~80日程度かかるため、改善した結果が出るまで最低でも3ヶ月程度かかることになります。結果が出るまで時間がかかりますが、根気強く継続する事が大切です。

以上がよくあるご質問です。精液検査に関わらずご不明点ございましたらご気軽にご相談ください。