~月経血の量が少ない・多い…これって大丈夫?~

みなさん、こんにちは!院長の園田です。

残暑が続いていますが、今年の夏も蒸し暑い日が多く、突然スコールのような激しい雨が降ることもあり、「日本の四季はどこへ行ってしまったのだろう」と感じることもありますよね。

今年の夏はどこかお出かけをしましたか?海、山、万博でしょうか。

私は7月ですが、京都の下鴨神社の“みたらしまつり”に行ってきました。

“みたらしまつり”は、夏を彩る涼やかな風物詩といわれており、御手洗池に足をつけ、ろうそくを灯して無病息災を祈る「足つけ神事」です。蒸し暑い日でしたが、日本の美しい夏の行事を体験でき、とても良い思い出になりました。

この時期は、暑さによる疲れがたまりやすく、体のリズムが乱れやすい頃でもあります。自律神経やホルモンバランスにも影響が出やすく、女性の体にはさまざまな変化が現れることもありますが、体調管理に気を配りながら毎日を過ごしましょうね。

前回の私のブログは、月経困難症・生理痛についてでしたが、今回は月経血量についてお話したいと思います。

「最近、月経の出血量が少なくなった気がする」
「以前より多くなり、血の塊が気になるようになった」
このような月経の変化に、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、月経血量の異常は単なる個人差ではなく、ホルモンバランスの乱れや子宮の疾患など、体の中で何らかの変化が起きているサインの可能性があります。

■ 正常な月経血量の目安
一般的に、1周期あたりの月経血量は以下の範囲が正常とされています。

・正常月経量:約20~140mL/周期
 (目安:日中に3~4時間ごとにナプキンを交換する程度)
・過少月経(hypomenorrhea):20mL未満
・過多月経(hypermenorrhea):140mL以上

ただし、普段の生活で正確な量を測ることが難しいですよね。

以下のような日常の変化を手がかりに総合的に判断してみてください。

・ナプキンやタンポンの交換頻度
・経血の色や性状(サラサラしている/粘りがある など)
・血の塊(レバー状の血塊)の有無と頻度
・月経が生活に支障をきたしていないか(夜も頻繁に起きる、貧血症状がある等)
・「レバーのような塊が頻繁に出る」「ナプキンを1〜2時間おきに替えないと漏れてしまう」といった場合は、過多月経が疑われます。

■ 経血量が少ない場合(過少月経)
月経血の量が通常より明らかに少ない、あるいは月経が2日以内で終わってしまう場合には、以下のような原因が考えられます。

・排卵障害・無排卵周期
排卵が起こらないと、黄体ホルモンの分泌が不十分となり子宮内膜が十分に厚くならないため、経血量が少なくなります。

・子宮内膜の菲薄化(薄い内膜)
子宮内膜が薄いと、月経時に剥がれ落ちる組織も少なくなります。着床環境としても不十分になる可能性があります。

・子宮内膜癒着(アッシャーマン症候群)
掻爬手術後や感染等により子宮内膜が癒着すると正常な内膜再生が阻害され、月経量が減少します。

・過度な体重減少・ストレス・加齢
視床下部-下垂体-卵巣系のホルモン分泌が低下し、排卵障害や月経異常が生じることがあります。

■ 経血量が多い場合(過多月経)
月経期間が7日以上続く、出血量が非常に多い、または貧血症状(疲れやすい・立ちくらみ)があるような場合は、以下の疾患が隠れている可能性があります。

子宮筋腫
特に粘膜下筋腫は子宮内膜に近いため、月経過多の原因になりやすいとされています。

・子宮腺筋症
子宮内膜組織が子宮の筋層内に入り込む疾患で、月経痛とともに出血量の増加を伴います。

・子宮内膜ポリープ
子宮内膜にできる良性の腫瘍で、不正出血や過多月経の原因になります。

・血液凝固異常
血液が固まりにくくなる全身性疾患が隠れているケースもあります。

月経は、子宮や卵巣の状態を把握する「身体からの定期的なサイン」です。

経血量の増減は一見些細な変化に見えるかもしれませんが、ホルモン分泌の異常や子宮内のトラブルを反映していることも少なくありません。

不妊治療を始める際にも、まずは月経周期や出血量の把握からスタートし、ホルモン検査・超音波検査などを通して、状態を詳しく評価していきます。

「いつもより量が少ない」「夜も漏れるほど多い」「以前と明らかに違う」など、月経に関する気づきは身体からの大切なサインです。

些細な変化でも、診察室で教えてくださいね。早期の対応が、妊娠しやすい体づくりにつながります。

                                                                                                                    院長 園田桃代