今年は、例年より早くインフルエンザの流行が始まっています。
「インフルエンザは毎年空気が乾燥した時期の冬に流行するもの」と思っていましたが、今年は過去2番目の早さで流行が拡大しています。今後も感染者が増加することが予測されています。
当院でも10月からインフルエンザワクチンの接種が開始しており、通院中の患者さんも接種し始めています。
以前のブログでも紹介させていただいたように、インフルエンザワクチン接種は、重症化予防に最も有効とされており、妊娠中や妊活中(妊娠の可能性のある時期)の接種でも母体や胎児への危険性は全期間を通じてきわめて低いと言われています。
特に妊娠中は、免疫機能が低下しているためさまざまな感染症にかかりやすく、インフルエンザに感染し発症すると重症化しやすくなります。仮に感染した場合の胎児への影響は、ウイルスそのものよりも発症した母体の症状によるものが胎児に間接的に影響すると言われています。長期間の高熱、脱水や食欲低下が続くと、炎症や血流低下によって子宮収縮が起こりやすくなるため、流産や早産のリスクが上昇するとの報告もあります。ワクチン接種をしてから体内に抗体ができるまで2~3週間ほどかかり、効果は約5ヶ月持続すると言われています。妊活中・妊娠中に関わらず早めに接種しておくことをお勧めします。
妊活中のワクチン接種
インフルエンザワクチンの接種と、風疹・麻疹混合ワクチンの接種をお考えの方は…
不妊治療中で、ウイルス検査を実施し、風疹や麻疹の抗体が陰性もしくは低値との結果でワクチン接種を推奨された方もいらっしゃると思います。
この2つのワクチンは種類で言うと、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、風疹・麻疹混合ワクチンは、生ワクチンです。2020年10月以降、不活化ワクチンと生ワクチンの接種間隔に制限がなくなったため、同時接種が可能となっています。
ただし、風疹・麻疹混合ワクチンにおいては、弱毒化したウイルスが含まれているため、胎児への影響が完全に否定できないことから、妊娠中、もしくは妊娠の可能性のある時期には、接種することが出来ません。月経中に接種することをお勧めしています。また接種後2ヶ月間は避妊期間が必要となります。
インフルエンザ感染後の接種について
中には、「すでにインフルエンザに感染しました。」という方もいらっしゃると思います。
インフルエンザは、一度感染したからといって同じシーズンにもう感染しない。という病気ではなく、治癒しても別型のウイルスに感染することもあります。体調が完全に回復していれば、ワクチン接種をしておくことが望ましいと考えられます。
ワクチン接種はインフルエンザの発症を完全に防ぐものではなく、発症リスクを下げ、重症化を減らすための予防策です。接種後も感染する可能性があるため、手洗い・換気・加湿・人混みでのマスク着用など基本的な感染対策は継続してくださいね


