みなさんこんにちは。
今年に入り2ヶ月が経過しようとしています。
寒さ暖かさを繰り返しながら、穏やかな春の時期を迎えるのが楽しみですね。
ところで、昨年末くらいに、一部の患者様より、「健康診断を受けてもいいですか?」と聞かれることがあり、今回このテーマをもとにお話をさせてもらおうと思いました。
会社の定期的に行われる健康診断や、ご自身の健康状態の把握のために人間ドックを受けておこうと考えられている方もいらっしゃると思います。妊活中の方達は、健康診断について「受ける時期はどうしたらいいのか?」「受けてはいけない検査はあるのか?」など不安に思う方も多いのではないでしょうか?これから健康な妊婦を目指し、約280日間胎児を育てる妊娠期間を健康に過ごせるようご自身の身体の管理をしておくのはとても重要ですので、健康診断は必ず受けて頂くほうがいいと考えています。
しかし、妊活中はいつ妊娠してもおかしくない時期です。もし妊娠していた場合受けても大丈夫なのか?と考えてしまい、検査を受ける時期を逃してしまう場合も少なくないのではないのでしょうか?
基本的に一般的な検査(尿検査、血液検査、便潜血検査、心電図検査、視力検査、聴力検査、腹部超音波検査など)はどの時期に受けていただいても問題ありません。※月経中の尿検査、血液検査、便潜血検査は結果に影響を与える可能性があります。
問題はエックス線検査になるのではないかと思います。特に胸部単純レントゲン検査や、上部消化管造影検査(胃透視)を受けることについては被ばくが妊娠に与える影響を心配される方が多いと思います。
検査時期においては、排卵までの時期であれば検査を受けて頂いて問題はありません。ただ、上部消化管造影検査においては、体外受精の周期中で採卵を控えている方は、採卵の直前に実施するのは避けて頂いた方がいいと考えています。(検査後の下剤の影響も考えられるため)
妊娠の可能性がある時期や、妊娠中に受けた場合の健康診断で行われる胸部単純レントゲン検査での胎児被ばく線量は、0.01mGy 以下であり、これは許容値 50mGyの 5000分の1 以下です。50mGy未満の被ばく線量では奇形発生率は上昇しません。上部消化管造影検査はやや被ばく量が増えますが許容範囲内です。

産婦人科診療ガイドラインより引用

環境省HPより引用
ただ、排卵後の妊娠の可能性のある時期で健康診断を受けられる場合、胸部単純レントゲン検査や、上部消化管造影検査を行うかどうかは、検査実施施設の判断になることがほとんどです。検査時は、妊娠についての問診や診察時の医師に不妊治療中であることや妊娠の可能性があることについて正確な情報を伝えていただいて、施設の判断に従ってください。
仮に妊娠に気づかずに偶然検査を受けられたとしても過度に心配する必要はないかと思います。
もし判断に困った場合は遠慮せずにご相談ください。

