この数値、どういう意味?

こんにちは、培養室です。
すっかり秋らしくなり、紅葉が綺麗な季節になりましたね。

この近くの紅葉スポットとしては箕面の滝が有名ですが、
箕面公園の猿は人から財布を奪って自販機で飲み物を買うという噂を聞いたので、
今年はぜひそれを見に行ってみたいと思っています。



さて、今回培養室からは、卵の発育や排卵に欠かせない物質、ホルモンについてお話ししたいと思います。

不妊治療に大きく関わってくるのは性ホルモンと呼ばれるホルモンです。
主に脳の下垂体や卵巣から分泌されます。

これらのホルモンは相互的に作用しており、
あるホルモンの分泌が増えれば別のホルモンの分泌が抑制されたり、
特定のホルモンがまた別のホルモンの分泌を促す、といった機構により分泌量を調節しています。

治療の中で皆様がよく目にするホルモンとしては、以下のものがあります。

FSH(卵胞刺激ホルモン)

脳下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣を刺激し卵胞の発育を促します。
治療では月経中にこのホルモンの値を測ることが多くなりますが、このホルモンに卵巣が反応しないと脳はどんどんFSHを分泌します。
そのため、このホルモンの濃度が高いと卵巣機能の低下を疑います。

E2(卵胞ホルモン)

卵胞から分泌されるホルモンで月経中が最も低く、卵胞の成長と共に値が上昇します。
成熟した卵胞1個あたり200~300ng/mlほど分泌され、採卵時の卵胞発育の指標となります。
また、子宮内膜を厚くする作用もあるので、移植周期の内膜の状態を判断するためにも測定します。

LH(黄体化ホルモン)

脳下垂体から分泌され、排卵を促したり排卵後の卵胞を黄体に変えたりといった働きがあります。
排卵期になるとこのホルモンの値が急激に上昇して排卵を促すため、採卵の時期が近づいてこのホルモンが高値になった場合は排卵が近いことを疑います。

P4(黄体ホルモン)

排卵後の卵胞が黄体に変化し、このホルモンを分泌します。
基礎体温を上げたり内膜を維持したりといった作用があります。
このホルモンが高値となった場合は排卵が起こってしまっている可能性を考えます。

βhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)

妊娠後にできる絨毛から分泌され、黄体を妊娠黄体に変えて妊娠を維持します。
妊娠週数が進むに連れて値は上がりますが、妊娠8~12週ぐらいをピークに基礎体温と共に下がり、その後は妊娠終了まで一定量検出されます。

治療を進めていく中で皆様には何度かホルモンの測定結果をお渡しすることがありますが、
ご自身の今の状態を把握する参考にしていただけたらと思います。