2021丑年(牛どし)🐄の不妊治療は「先を急がず一歩一歩着実に進めよう!」

2021年新たな年がスタートしましたね~。
新年のバタバタは少し落ちついてきた頃でしょうか?

看護師の佐々木です。
看護部から今年初めての投稿になります。

新年は心機一転、
夢の実現のために抱負を決める、
または、もっと具体的に目標を設定した、という方も多いのではないでしょうか。

そして、
今年こそは妊活を頑張ると決めていた方も、
妊活を迷っていた方も、妊活に疲れていた方も新鮮な気持ちでスタートを切ることができる時期なのかもしれませんね。

さて、2021年の干支は丑(牛)🐄、

干支は?と言われても最近はあまりピンとこないかもしれません。

意識するのは年賀状を書くときぐらいかもしれません。

来年の干支はなんだったっけ?という感じではないでしょうか。
今は西暦でなんでもすませられますもんね。

しかし、
私のような昭和の人間は、

〇〇年(どし)生まれ?

と年齢を聞かずに干支を尋ねることがあります。

ずばり聞くよりも、干支から年齢や年代確認するというほうが相手に失礼がないような気がするからです。

相手に年齢を訪ねて逆に「いくつだと思う~?」と言われたほうが困ります。
大きくはずしてしまうとお互いに気まずい思いをしますからね。

その干支ですが、
正確には十二支(じゅうにし)といいます。

十二支は、子(ねずみ)・丑(うし)・寅(とら)・卯(うさぎ)・辰(りゅう)・巳(へび)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(いのしし)の12種。
訓読みで、ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い。

私が子どもの頃、
祖母に呪文のように教えこまれたのを覚えていますが、暦や方角などを表すのに使われてきたようです。

身近な動物ばかりですが、それぞれに意味や由来があります。
そこで気になる今年の十二支、丑(牛)について調べてみました。

牛は誠実さを象徴する縁起の良い動物とされています。

*粘り強く、まじめ。
*先を急がず結果につながるようコツコツと進む。

これは何事にも大切なことですが、
不妊治療も同じことが言えるのではないかと思います。

検査や治療がスムーズに進み、
すぐに結果がでることもあれば、
なかなか結果に結びつかないこともあります。

そんな時は慌てずに、
今年の十二支、丑(牛)を思い出し、
一歩一歩着実に進むように心がけましょう。

そしてマイペースを保つこと。

マイペースを保つということは難しいことかもしれないですが、
最終的には自分自身を守る武器にもなります。

周りと比べずマイペース、
自分は自分と妊娠に向けて進んでいきましょう!

ここで丑年の牛にちなんだとても良い詩があったので、紹介したいと思います。

「牛」
高村光太郎

牛はのろのろと歩く
牛は野でも山でも道でも川でも
自分の行きたいところへは
まっすぐに行く
牛はただでは飛ばない、ただでは躍らない
がちり、がちりと
牛は砂を掘り土を掘り石をはねとばし
やっぱり牛はのろのろと歩く

牛は急ぐ事をしない
牛は力一ぱいに地面を頼って行く
自分を載せている自然の力を信じきって行く
ひと足、ひと足、牛は自分の道を味はって行く
ふみ出す足は必然だ
うはの空の事ではない
是でも非でも
出さないではいられない足を出す

牛だ
出したが最後
牛は後へはかへらない
足が地面にめり込んでもかへらない
そしてやっぱり牛はのろのろと歩く

牛はがむしゃらではない
けれどもかなりがむしゃらだ
邪魔なものは二本の角にひっかける
牛は非道をしない
牛はただ為たい事をする
自然に為たくなる事をする
牛は判断をしない
けれども牛は正直だ
牛は為たくなって為た事に後悔をしない
牛の為た事は牛の自信を強くする
それでもやっぱり牛はのろのろと歩く

何処までも歩く
自然を信じきって
自然に身を任して
がちり、がちりと自然に突っ込み食い込んで
遅れても、先になっても
自分の道を自分で行く

高村光太郎「牛」より一部抜粋

少し読みにくいかもしれませんがいかがでしたか?

私は全文を読みましたが、
詩は言葉がストレートに心に響くような気がします。

不妊治療はゴールの見えない治療と例えられます。

なぜ前に進むのかを忘れてしまったとき、
前に進むことに疲れてしまったとき、
しんどいなと思ったときは、
この詩を思い出してみるといいかもしれません。

2021年、当院は検査や治療のバリエーションがさらに豊富になりました。
多くの情報の中、私たちは、患者さまがより良い選択をできるようにサポートしていきたいと思います。

そして、2021丑年の不妊治療は「先を急がず一歩一歩着実に進めよう!」を看護部から皆様へのエールとさせていただきます。

それでは、今年もよろしくお願いいたします。

看護師   佐々木真紀