漢方のお話⑨

漢方外来開始後、院内外より多くの患者さまに受診して頂いてます。

当院で同時に不妊治療も継続的に行っている方40名の症状や体質(証)、妊娠率をまとめました。

初診時の自覚症状は、

頭痛19例(47.5%)
冷え17例(42.5%)
月経異常15例(37.5%)
便秘9例(22.5%)
気分障害8例(20%)
胃機能障害7例(17.5%)
下痢6例(15.0%)

など多彩で、症状も一人の患者さまに決して一つとは限りませんでした。

体質(証)としては,

冷え32例(80.0%)
血の異常31例(78.0%)
水の異常15例(37.5%)
気の異常14例(35.0%)
脾虚(胃腸の不調)23例(57.5%)

これも一人の方に一つではなく混在していました。

日頃診察して感じていた事ですが、妊娠するために改善するべき

冷え🆖❌

胃腸の不具合🆖❌

を自覚されていない方が少なくありませんでした。

この様な自覚のない改善すべき体質を確認できるのも漢方外来を受診して頂くメリットの一つであり、妊娠に向けた体つくりのステップになります。

漢方療法開始後14例(35.0%)の方が妊娠され、開始1か月から12か月(中央値6.5か月)で妊娠されていました。

夏に向け暑さや湿気、冷房での冷えによる不調を訴える方が増えてきた印象があります。

特に症状がなくても“隠れ不調”があることもありますので不妊症でお悩みの方は一度漢方外来も受診をご検討ください。

小柳