風疹助成制度について

こんにちは。新緑がまぶしい季節となりましたね。爽やかな陽気で気持ちの良い時期ですが、気温が高くなってきたのでマスクが苦しいです、、、。新型コロナウィルス感染症もまだまだ注意が必要ですが、今回は妊活中の方にとって重要な「風疹」についてのお話です。

妊婦、特に妊娠初期の女性が風疹ウィルスに感染すると、おなかの赤ちゃんが目や耳、心臓に障害をもつ「先天性風疹症候群」で生まれる可能性があります。妊娠を希望する女性にとって、あらかじめ風疹に対する免疫がついているかどうかを抗体検査によって調べておくことはとても重要なことです。
また近年では風疹にかかった人は女性より男性が多く、特に40、50代の男性は過去の公的な予防接種の対象外であったため、抗体を持つ人が他の年代より少ないとされています。
多くの人が免疫を持つことで風疹の流行を抑制できるよう、妊娠を希望する女性やその周囲の人への抗体検査やワクチン接種について助成制度が設けられています。当院の所在する豊中市についてご説明します。

豊中市の風疹助成制度

市区町村の風疹助成制度のほとんどは、医療機関に一旦費用を支払ったのち、申請すると一部が還付される、いわゆる「後でお金が戻ってくる」仕組みですが、豊中市では医療機関で直接助成制度が適用され、患者様が費用を払う必要がありません。

抗体検査日時点で豊中市に住民票がある人のうち

  1. 妊娠を希望する女性(既婚・未婚は問わない)
  2. 妊娠を希望する女性のパートナー(婚姻関係は問わない)
  3. 妊婦のパートナー(婚姻関係は問わない)
  4. 妊娠を希望する女性の同居人(親・きょうだい等)
  5. 妊婦の同居人(親・きょうだい等)
  6. 妊婦の里帰り先の家族(妊婦が市外在住でも可)

が対象となります。ただし、2014年4月以降に風疹助成制度を利用したことのない人に限ります。
対象の方は市内の風疹助成事業取扱い医療機関で抗体検査が無料で受けられ、抗体価が充分でない方はワクチンも無料で受けることができます。

昭和37年度~昭和53年度生まれの男性の方

男性で昭和37年(1962年)4月2日から昭和54年(1979年)4月1日までの間にお生まれの方は、2019年4月より順次、お住まいの市区町村からクーポン券が届いています。全国の4万か所以上の医療機関(診療所など)で、クーポンを利用して無料で抗体検査を受けることができ、十分な抗体がなかった場合のワクチン接種も無料で受けることができます。クーポン券は全国どこでも(住所のある市区町村以外でも)使用できます。
この制度は2022年3月31日までで、クーポン券には期限がありますのでご注意下さい。クーポン券がない場合は無料となりません。紛失した方はお住まいの市区町村にお問い合わせ下さい。再発行が可能です。




近隣の箕面市、吹田市、茨木市やその他の多くの市区町村でも、指定の医療機関であれば抗体検査が無料で受けられたり、ワクチンにかかった費用の一部を助成する制度があります。対象となる人や金額がそれぞれ違いますので、詳しくはお住まいの自治体ホームページでお調べ下さい。

当院では、ご夫婦の初診スクリーニング検査の中で風疹の免疫があるかどうかをお調べしています。検査の結果、抗体が低い方は麻疹風疹混合ワクチンを接種しています。(同居のご家族の方への検査やワクチンは受け付けておりません)
ワクチン接種後は2か月の避妊が必要となります。(男性は避妊の必要はありません)。早く授かりたいと思われている方にとって2か月は貴重な時間だと思いますが、将来の赤ちゃんを守るため助成制度を利用してしっかり予防していきましょう。 
受付 和田