良好な受精卵を得るために
~精子の質へアプローチ~

体外受精を実施されている方で、受精卵の状態が悪く移植・凍結ができなかった…つまり「受精卵の質が悪かった」という結果で落ち込み、悩まれている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
その原因のひとつに「受精卵の染色体(DNA)に異常がある」ということが分かっています。
異常が起こる原因として、
①卵子の染色体異常
②精子の染色体異常
③受精卵の分割過程において発生する染色体不分離
などがあります。

また、受精から3日目までは卵子の質が大きく影響しており、3日目以降からは精子の質も影響してくることが分かっています。
つまり、卵子・精子の質が悪いと受精卵の質も悪くなり、移植・凍結ができないということになります。

卵子の質は年齢が大きく影響しており、年齢が高くなるにつれて卵子の染色体異常も増えていきます。周期毎によっても卵子の質は変わるため、質の良い卵子だけを選ぶということは出来ません。しかし、精子は処理方法によってある程度は選ぶことが可能です。
そこで、今回は精子の質に着目し、質の良い受精卵を得るために、質の良い精子を回収する新しい方法をご紹介したいと思います!


従来の精子処理方法は、密度勾配遠心法やswim up法を組み合わせた方法で実施しています。しかし、この方法は精液を遠心分離することで、活性酸素が発生し、精子のDNA損傷(DNA断片化)が起こると考えられています。

ZyMōtスパームセパレーターの導入|はなおかIVFクリニック品川|JR大崎駅徒歩90秒不妊治療、体外受精専門クリニック
ZyMot スパームセパレーター

それに対して、新しい精子処理方法はZyMot(ザイモート)スパームセパレーターを使用し、特殊なフィルターで良好な精子を選別し回収します。

フィルターを通り抜けてきた運動精子のみを回収するため、遠心することなく、短い時間で処理が完了するため、精子のDNA損傷の可能性も低減されます。



この方法で回収した精子のDNA断片化率は低く、従来法による治療に比べ、胚盤胞到達率、着床率、妊娠率などが向上したというデータが様々な国でも報告されています。

ただし、従来法より精子の回収量は少なくなるため、以前は一般体外受精で受精できていた方でも、この方法を用いることで顕微授精の適応になる可能性があります。
また、この方法を用いたからといって、必ずしも良好な治療結果に繋がるとは限りません。良好な受精卵が得られても、受精卵以外の様々な要因により妊娠・出産に至らないこともあります。



今回紹介したZyMot(ザイモート)スパームセパレーターは、受精卵の状態が悪く移植・凍結ができなかったという方などを対象に、こちらからご提案させていただきます。

また患者様のお役に立てる情報がありましたら、紹介していきたいと思います!
何か培養士に聞きたいことがありましたら、培養士外来もございますので活用してみてくださいね。