卵管造影の痛みと検査をうける心構え

みなさまこんにちは。少しずつ春が近づいてきている今日この頃ですね。

今回は卵管造影検査の痛みと検査を受ける心構えについてお話します。

卵管造影検査とは

卵管造影検査とは、造影剤を使ったレントゲンの検査で、卵管が通っているか、卵管水腫などの異常はないか、子宮奇形がないかなどを確認する検査です。

卵管が両方とも詰まっていると、卵子と精子が出会うことが出来ないので、タイミング療法や、人工授精を行っても妊娠できません。その場合FT(卵管鏡下卵管形成術)をうけるか、体外受精を行うか、治療を検討していくことになります。不妊原因の約2割が卵管因子です。そのため、卵管が通っていることを確認することは不妊治療の基本的な検査になります。当院では痛みや負担の少ない水溶性造影剤を使用しています。

ただ、卵管造影検査は痛い!という噂が先行し、出来ることなら受けたくないなぁ、と思われている方もいらしゃいます。

そこで、今回2022年に卵管の検査を受けられた方133人に調査した結果を発表したいと思います。調査方法は以下のような10段階で痛みの強さを評価してもらう、NRSスコアを使用しました。

卵管検査痛みの調査結果

もちろん痛みの感じ方は個人差があるので、0の方もいれば10の方もいらっしゃいますが、これから受ける検査の参考にしていただけたらと思います。

検査を受ける心構え

・卵管造影検査がどういう検査かを知ること。わからない事や不安なことは聞いておきましょう。

・検査時にどんな痛みがあるかを知ること。主に3つです。
①まず、膣から子宮にチューブを入れて固定する時に、ズンとくるような痛み(ない方もいます)
②そして、造影剤が卵管を流れるときに月経痛のような痛み(あまり感じない方もいます)
③終了後、軽い月経痛のような感じ(あまり感じない方もいます)
飲み慣れている鎮痛剤があれば、お守りがわりに持参して、終わって痛みが強い様であれば、内服してもいいと思います。 

・検査中はゆっくりと深呼吸をする(吐く息を意識して。できたら腹式呼吸で)

不安や恐怖心を減らして、リラックスした状態で検査を受けましょう。前日はしっかり睡眠をとっておきましょうね。

もし検査中、しんどくなればすぐに近くのスタッフに声をかけて下さいね。

卵管造影検査を受けたことのあるスタッフのつぶやき

月経痛みたいな感じがあったけど、思ったほど痛くはなかったです。ただ、そのあと仕事中も月経痛のような痛みがあったので、鎮痛剤を内服して仕事しました。皆さんも怖がらずに検査をうけてくださいね。