葉酸とホモシステイン

皆さんこんにちは。

そろそろ春らしい日差しが心地よく過ごしやすい季節になってきましたね。今年も4月3日 葉酸の日が近づいてきました。
以前も何度か葉酸についてはブログ 葉酸の日 葉酸サプリについてでご紹介させていただいていますが、今回も少し触れてみたいと思います。

当院では、初診時に葉酸サプリ摂取についてお話させていただいていますが、私の感覚では来院された時点ですでに8割以上の方が摂取されているように感じます。摂取されていない方でも、「以前は飲んでいました。」と話される方も多く、葉酸摂取の必要性についての認識が高いと感じています。

葉酸については、胎児の二分脊椎症の予防目的としてよく知られていますが、ホモシステインという悪玉アミノ酸を減らす効果もあり、妊婦にとっても非常に大切なものなのです。

ホモシステインとは

悪玉アミノ酸と言われています。その言葉から連想されるように私たちの体にはあまり良いものではありません。タンパク質などに含まれる必須アミノ酸のメチオニンから髪・爪・肌などの材料となるシステインを合成する過程でできる物質の一つです。作られてしまったホモシステインは葉酸やビタミンB群によってメチオニンに変換されます。

葉酸やビタミンB群が少なくなり、メチオニンへの変換が停滞してしまうとホモシステインが体内に蓄積されます。
ホモシステインが蓄積されると活性酸素が産生され、動脈硬化を引き起こしやすくなり、血管内に血栓ができやすくなります。
日々の生活の中で作られてしまう物なのですが、なるべく蓄積しないようにするためには、葉酸やビタミンB群をしっかり摂取することが大切です。

葉酸はビタミンB9とも言われます。
ビタミンB12と協力して働くため、ビタミンB12を多く含む食品と摂取することでより効果を発揮します。

妊娠とホモシステイン

ホモシステインの蓄積は妊娠中にも影響するといわれています。

血栓を形成すると、胎盤への血流が減少し、赤ちゃんの発育に影響します。また流産や早産、胎盤早期剥離、妊娠高血圧腎症などの合併症のリスクが高くなるとも言われています.。

とはいえ食事で必要量を摂ることは難しいし、面倒だな~。と思う方も多いと思いますが、
葉酸はサプリメントでの摂取が推奨されていますので安心して下さい。
できれば葉酸とマルチビタミンが配合されているサプリメントを選んでいただければ、同時にビタミンB群の摂取もできますのでおすすめします。
日々の生活でしっかり摂取しながら、大切な赤ちゃんを迎えるための準備をしていきましょう。